制作会社任せは危険!? 独自ドメインとメールの正しい管理方法

フリーランス・小規模事業者のウェブサイトやメール運用について思うこと。
コーダーという仕事柄、かつて制作会社(ブラック企業)に勤めていた頃の経験も踏まえて書いてみようと思う。

皆さんは、ウェブサイトや独自ドメインのメールを運用する際、ドメインやメールサーバーの管理まで制作会社(あるいは事務機器会社)に丸投げしていませんか? 実は、それには大きなリスクがあります。

というのも私が勤めていた制作会社では、サイト制作のタイミングでドメインとサーバーをセットで押さえて、「ドメイン維持費」という名目で料金を請求していた。メールアドレスの発行まで全部お任せパックみたいな感じで。
でも、その実態は権限分離もできないレンタルサーバーを使った“転売”で、メールの内容が管理側から丸見え。こちらとしては見たくもないし、見ないようにしていたが、守秘義務や個人情報保護の観点からも健全とは言えない。
そもそも、再販禁止のサーバーを再販している時点でアウト。まともな制作会社ならPleskやcPanelなどを使った正規のホスティング環境を整えるべきなんだよね。

これから制作を依頼する場合(すでに契約している場合でも)、「権限分離」が適切に行われていて、メール内容が制作会社側から見えない状態になっているか確認してみると良いと思う。

フリーランスや小規模事業者が制作会社にサイト制作を依頼する場合、ドメインとメールの管理だけは自分(自社)で持つべきだと強く思う。Webサーバーの選定は制作会社に任せたらいいのだから。

余談だが、悪質な業者の中には制作会社をリプレースする際に「高額なドメイン移管費用」を請求してくるケースもある。ドメインを人質にされないためにも、ドメインは自分で持っておくのが安全。

ドメインとメールがセットになっているサービス

という訳で、ドメインとメールをまとめて管理できるサービスを挙げてみる。
セットで運用することで、複数のサイトを行き来する必要がなくなり、ITが苦手な人でも扱いやすくなると思う。

  • お名前.com【お名前メール】
  • ムームードメイン【ムームーメール】
  • さくらのドメイン【さくらのメールボックス】
  • バリュードメイン【XREAエクスリア※XREAはメール専用のサービスではありません

何を基準にサービスを選択するか

1. メールを利用する環境を考える

まず、どのような環境でメールを使うのかを整理しておく。
Webブラウザーで利用するのか、メーラーを使うのか。あるいは両方使うのかによって選ぶポイントが変わる。両方使うなら、この基準は優先度を下げても問題ない。

メーラーとWebブラウザーの違い
メーラー
Outlook、Thunderbird、Apple Mail(iPhone/Mac)、Gmailアプリ(Android/iOS)、Spark、Becky! などのアプリでメールを閲覧・管理する。
Webブラウザー
Chrome、Edge、Safari、Firefox などのブラウザーからアクセスしてメールを閲覧する。GmailやYahoo!メールがそれにあたる。

結論として、メーラーを使う場合はどのサービスでも使用感に大きな差はない。
一方で、Webブラウザーで使う場合は、ログイン手順の多さやUIの分かりやすさ、広告の有無などが違ってくる。

  • お名前メール(ログインまでのステップが多い)
  • ムームーメール(直感的で使いやすく、Google検索で先頭に表示されるので、外出先のPCでもスムーズに利用できる)
  • さくらのメールボックス(ログインまでのステップが多い)
  • XREA:RoundCube(広告あり、Yahoo!メールのような感じ)

2. 費用

費用を抑えたい場合でも、いくつかのポイントをバランスよく検討する必要がある。
一般的に、料金が高いほどサービス内容は充実する。

メールサーバー容量の容量
利用人数や添付ファイルの量で必要容量は変わる。将来の増加も考慮して余裕があると安心。普通に使う分には一人当たり1Gあれば十分かと思う。1Mレベルの写真を毎回送るのならば、一人当たり3~5Gは確保したいかな。
ウイルスチェックなどのセキュリティサービス
迷惑メール対策やウイルス検知はトラブル防止に重要。
サポート体制の充実度
トラブル時の復旧までの対応時間などは重要。今回紹介する安値のプランは電話対応は不可。
料金比較
お名前メール ムームーメール さくらのメールボックス XREA Free
エコノミープラン ベーシックプラン
年間 2,119円
(約177円/月)
年間 2,323円
(約194円/月)
年間 2,350円
(約194円/月)
年間 1,320円
(110円/月)
無料
4GB 30GB 30GB 20GB 10GB
プランはベーシックとエコノミーに分かれているが、年額差はわずか200円。にもかかわらず容量は4GBと30GBと大きく開いているので、価格バランスを考えると実質ベーシックプランの一択になる。 Webブラウザで使う場合は他社より扱いやすい。昨年までは年額1,320円(110円/月)だったが、インフレの影響で料金が見直され他社と同水準になっている。価格改定は惜しいけど、Webブラウザは扱いやすいので他社より優位ではある。 年間1,320円は安く見えるが、ドメイン維持費が他社より約1,000円ほど高いので、結局ほぼ同じ水準になる。そもそもさくらインターネットはレジストラーが本業ではなく、ホスティング事業者なので同じ土俵で勝負する気はないのだと思う。 無料で10GB使えるため、メーラー前提なら最良の選択肢だと思う。Web/DBサーバーとしても利用でき、他社で取得したドメインでも使える。作業性の良さやサービス維持の観点から、バリュードメインで取得したアドレスを使ってもらいたい。
お名前メール ムームーメール さくらのメールボックス XREA

他にも独自ドメインを使えるメールサービスとしてImprovMXやZoho Mailなどがあるけど、この記事は管理の一本化を目的としているので選択肢から外している。

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